日本の城郭において堀を築く際に用いられる形状の一つで、堀の断面がV字型になっている堀を指します。薬研とは薬草をすりつぶす道具を薬研といい、堀の形が薬研に似ていることから薬研堀と呼ばれています。
薬研堀の特徴は、堀が非常に深く、かつ狭いため、敵兵が堀を越えて城壁に近づくのを困難にしています。また、この形状は、敵が梯子や他の攻城器具を使用するのを効果的に妨げています。
しかし長い年月にともない、堀底が埋まってしまい、一見すると薬研に見えないことの方が多いです。発掘調査により、薬研堀だと判明することもあります。