馬出は、城の防衛設備の一つであり、出入り口である虎口の前に造られた小さな曲輪です。周囲を堀が囲み、左右に出入り口がありました。
以下のような役割を担っていました。
- 出撃拠点として:城内の兵士が迅速に出撃するための道と場所を提供し、城内にいる味方の兵からの援護を期待できました。
- 防御施設として:馬出の出入り口に来る敵は城内から攻撃でき、敵を挟み撃ちにすることができました。馬出が城の出入り口を塞いでいるため、敵は城を直接攻撃することができません。
馬出は、大きく分けて半月型の「丸馬出」とコの字型の「角馬出」に分類されます。
- 丸馬出:武田氏系の城郭でよく見られる
- 角馬出:北条氏系の城郭でよく見られる
諏訪原城には見事な丸馬出があります。