櫓門は、日本の城郭において、櫓と呼ばれる物見櫓や武器庫などを設置した門を指します。主に城郭内部の出入り口として設けられ、敵の侵入を防ぐとともに、櫓からの攻撃手段も兼ね備えた防御性の高い門として知られています。
櫓門の起源は、室町時代後期まで遡ります。戦国時代になると、各地の城郭において、敵の侵入を防ぐために門を強化する取り組みが進められました。その中で、櫓を門上に設置する櫓門の形式が発展しました。
江戸時代に入ると、徳川幕府は全国の城郭整備を推進し、櫓門も各地の城郭に積極的に取り入れられました。特に、重要な城郭においては、威風堂々とした外観と防御性の高い櫓門が築かれ、城郭のシンボル的な存在となりました。
櫓門は、日本の城郭建築において重要な役割を果たした門であり、防御性と威厳を兼ね備えた存在として知られています。姫路城、犬山城、松山城、丸岡城、小田原城など、各地の城郭に残る櫓門は、当時の城郭の姿を今に伝える貴重な存在となっています。